長期保管にハードウェアウォレットを選ぶ理由
ハードウェアウォレットでは取引の承認を端末上で行い、秘密鍵をネットワークから隔離できます。オンラインウォレットや取引所に預ける場合とは異なる安全性が得られます。この記事では保管方法を比較し、端末とリカバリーフレーズを守る方法を説明します。

秘密鍵とは?
暗号資産では公開アドレスと秘密鍵を使います。公開アドレスは他人があなたに送金するときの宛先で、メールアドレスにたとえられます。秘密鍵はそのアドレスに対応する資産を動かすための機密情報です。誰かに秘密鍵や同等のリカバリーフレーズを知られると、資産を盗まれるおそれがあります。
取引所やオンラインウォレットは?
取引所はBitcoinや他の暗号資産を売買し、VNDなどの法定通貨と交換する場所です。取引には便利ですが、長期保管には取引所固有のリスクがあります。ベトナムではBitcoinVNなどでBTCをVNDで購入できます。原文は当時の取引所としてBinance、Coinbase、Bittrex、LocalBitcoinsも挙げています。
取引所は顧客の鍵をオフラインとオンラインの保管設備で管理します。多額の資産を集めるため攻撃者の標的となり、侵害による損失が起こり得ます。原文は2017年の韓国Bithumbでの事件を例に挙げています。さらに、取引所に置いた資産は自分で鍵を管理しません。アカウントの侵害や凍結、規約・規制の変更、取引所にアクセスできなくなる事態の影響を受けます。

ハードウェアウォレットが安全な理由
秘密鍵を端末内に隔離
端末をインターネット接続のパソコンにつないでも、秘密鍵はハードウェアウォレット内で生成され、署名時も外へ送られない設計です。感染したパソコンから鍵を直接読み取られにくくなります。ただし、画面で送金先と金額を確認することは依然として重要です。
PINコード
端末のPINは第三者による操作を妨げます。取引時には端末画面で内容を確認して承認します。これは、利用のたびに秘密鍵を入力する必要がある紙ベースの保管方法より実用的です。
リカバリーフレーズによる復元
多くの端末では、12語、18語、24語などのリカバリーフレーズが生成されます。対応するウォレットなら、このフレーズで鍵とアドレスを復元できます。初期設定時に正確に記録し、紙または金属製のバックアップとして、安全な場所にオフラインで保管してください。端末を紛失、盗難、破損した場合は、対応するウォレットで復元できます。
フレーズが漏れた場合は、新しいフレーズでウォレットを作り、資産を新しいアドレスへ移動してください。フレーズを撮影したり、パソコン・スマートフォン・クラウドに保存したりしてはいけません。
複数の通貨に対応
原文掲載当時、TrezorとLedgerの各モデルはBitcoin、Ethereum、Litecoinや多くのアルトコイン、ERC20トークンに対応していました。ただし対応資産は機種とソフトウェアによって異なります。複数の資産を扱う場合は購入前に確認してください。
端末が盗まれたら
PINは不正操作への防御になりますが、紛失や盗難に気付いたら速やかに別の信頼できるウォレットでフレーズを復元し、新しいフレーズのウォレットへ資産を移してください。予備端末を用意する人もいます。購入時は正規の販売店を選び、中古品や出所が不明な商品に注意してください。
原文が挙げる端末には、タッチスクリーン付きのTrezor Model T、より安価なTrezor One、モバイル端末にも対応するLedger Nano X、定番のLedger Nano Sがあります。これらは記事執筆当時の例で、現行ラインアップを示すものではありません。
まとめ
ハードウェアウォレットは秘密鍵をオンライン環境から隔離する有力な保管手段です。ただし、リカバリーフレーズの漏えい、送金先の確認不足、端末の紛失などのリスクまで自動的に消すものではありません。安全性は端末とバックアップの扱い方に左右されます。