個人のセキュリティ対策を考えるときは、さまざまな攻撃手段を想定する必要があります。特に考えにくいのが、Bitcoinを奪うための身体的な脅迫、いわゆる「5ドルのレンチ攻撃」です。

実際に脅されたとき何をするかを想像するのは難しいものです。それでも、資産や身の安全を守るための選択肢を用意しておく価値はあります。その一つが強要対策用PINです。
これはハードウェアウォレットに設定する別のPINで、入力するとおとりのウォレットが開きます。そこに信じてもらえる程度のBitcoinを入れ、資産の大半は主ウォレットに保管します。
Ledger
Ledger端末では、パスフレーズ付きウォレットを作り、専用のPINを割り当てます。パスフレーズ付きのほうを主ウォレット、通常のウォレットをおとりにする方法もあります。主ウォレットの資産を復元するにはパスフレーズが必要です。
端末のメニューで両方のボタンを長押しして「Settings」を開き、再度「Settings」→「Security」→「Passphrase」を選びます。右へ3回進んで「Set Up Passphrase」、次に「Attach To PIN」を選びます。案内に従って新しいPINとパスフレーズを設定してください。設定後に端末を接続し直し、新しいPINで別のウォレットにアクセスできます。

Coldcard
Coldcardでは「Settings」→「PIN Options」→「Duress PIN」を開き、強要対策用PINを設定します。おとりウォレットはシードから決定論的に作成されるため、新しいColdcardへシードを入力すると主ウォレットと一緒に復元されます。別のウォレットでも、同じシードと導出パス m/2147431408'/0'/0' を使って復元できます。
おとりのウォレットにも少額の資金を入れておきましょう。身体的な脅迫に備えるための防御策が一つ増えます。