ベトナムで最も歴史のあるビットコイン取引所 BitcoinVN は、プライバシー重視型暗号資産の代表格である Zcash の匿名取引を新たにサポートすると発表しました。
この取り組みは、暗号資産保有者を狙った攻撃や恐喝、さらには誘拐事件までもが増加し、その手口がますます巧妙化している状況を背景にしています。
個人情報が漏れるリスクと潜む危険性
暗号資産ユーザーの中には、取引履歴がすべて公開され、誰でも追跡できる状態にあるため、犯罪者の標的になってしまうケースが少なくありません。
さらに、多くの国や地域で導入されているKYC（本人確認）手続きは、マネーロンダリング対策のためのものですが、逆に利用者の機微な個人データが意図せず犯罪組織の手に渡るリスクを高めています。
一度オンラインシステムに個人情報が保存されると、十分な資金と技術を持つ犯罪組織がその情報にアクセスする可能性があります。結果として、「誰が、どこで、どれだけの資産を持っているのか」という詳細なリストが作られ、犯罪者にとって格好の標的情報となってしまうのです。
実際に、ヨーロッパをはじめとする複数の地域で、暗号資産保有者を狙った誘拐や襲撃事件が報告されています。現在のところ、その多くはまだ「素人レベル」の犯行ですが、専門家は、今後組織的な犯罪集団がより高度で巧妙な手口を用いるようになると警告しています。
「お金こそ最大の動機」
残酷な現実として、お金こそが最大の動機であり、犯罪者は倫理を気にかけることはほとんどありません。彼らは資産を奪うために、サイバー攻撃から現実世界での暴力に至るまで、あらゆる手段をいとわず利用します。
たとえ「最も軽いケース」であっても、ユーザーは高度なサイバー攻撃の被害者となり、遠隔で資産を奪われる危険にさらされています。
プライバシーを軽視してはならない！
暗号資産がますます世界規模の価値移転の手段となる中で、取引におけるプライバシー保護はもはや選択肢ではなく、すべてのユーザーにとって生存に関わる必須の要件です。
そのため、BitcoinVNは匿名取引を可能にする Zcash をサポートしました。これは、現在の状況において暗号資産コミュニティがより安全に取引できるよう支援する実用的なツールです。
Zcash匿名取引 ― ユーザーのプライバシーを守る盾
匿名取引を可能にすることで、Zcashはユーザーが追跡されるのを防ぎ、最初から標的にされるリスクを大幅に減らします。
BitcoinVNでは、Bitcoinのライトニングネットワークの発展を続ける一方で、ユーザーとその家族が攻撃の脅威から身を守れるよう、デジタル空間だけでなく現実世界においても役立つ追加のソリューションを積極的に提供しています。
「この問題にご協力いただいたZcashコミュニティの皆様に感謝申し上げます。今後もさらに多くの協力の機会があることを願っています」と、BitcoinVNの代表は述べています。
